自然情報

ヤクシカおもしろ生態写真館

 このコーナーでは、ヤクシカの知られざる生態を、写真を通して紹介します。
目次


食べ物
食べ物(アブノーマル編)
恋と闘い
サルとの関係


自然情報

屋久島の地質


屋久島の気象・気候

屋久島の植生垂直分布

屋久島陸棲動物図鑑

ヤクシカおもしろ生態図鑑

屋久島海洋生物図鑑

屋久島有象無象

屋久島の謎


ツアー情報
Forest Walk
ヤクスギランド
白谷雲水峡
西部照葉樹林


登山
カヤック
スノーケリング
MTB里めぐり

自然情報TOP

ホーム


ヤクシカの角


 ヤクシカは、ニホンジカの最も小型な亜種とされています。角も小ぶりで、ほとんど2叉3尖にしかなりません。
 上の写真は典型的なヤクシカの角の形です。
 図鑑などには、第1枝(一番下の枝角)が著しく短いと書かれているものもありますが、見ていただけば一目瞭然で決して第1枝が短いわけではありません。
 左の写真は、YNACに所蔵してあるニホンジカの角の写真です。
 大きさが大きく異なっていることがわかります。エゾシカ(知床産)は3倍くらい、ホンシュウジカ(紀伊半島産)でも倍くらい大きいことがわかります。
 ツシマジカは下端の角座から第1枝が枝分かれするまでの長さが長いと言われています。
 マゲシカを見ると、第1枝が極端に短いことがわかります。場合によっては全くないものまであります。第1枝が短いのは、ヤクシカではなくてお隣に棲むマゲシカのようです。
 もう一つのヤクシカの角の特徴に、2本の幅が狭く、平行して伸びているという点が上げられます。
 地元の猟師によると、大きく横へ角を張らないのは、森の中で生きるヤクシカは、走るときに木の枝に角がかからないように、幅狭になっていると言われています。ちょっと上を向いて走ると、角が頭の後ろに隠れてしまうそうです。
 小型なヤクシカは、1才くらいではほとんど角が伸びません。写真のように鬼っ子のような姿になります。
 でもこれだけ伸びていればまだ成長が良い方で、1才では角座が盛り上がる程度で、角らしきものがほとんど伸びない個体もあります。
 まれには写真のような変形角をもった個体もいます。

 成長過程の袋角は、ほとんど血の固まりのようだとか。ダニなどの寄生虫にとっては格好のターゲットとなっているようです。これはつらそうですね。